Route Seven

CASE事例

お客様の利用状況が即座に分かる課金システム

「美しい雲」という名のクラウドにRoute7で通信

Route7をどのように活用されていますか?

グループ会社の水素水サーバーを、現在スポーツ施設などに設置してもらっています。コインでも購入できるのですが、運動時は小銭を持ちたくないですよね。導入当初は物珍しさで売れても、現金しか使えないと面倒になって、売り上げが落ちて来るのです。
そこで、私共がカードリーダー付きのIoT課金装置を作り、専用カードで水素水を購入できる仕組みにしました。施設によって方式は様々ですが、例えば4,000円で5,000円分購入できる度数カードや、飲み放題の定期カードなどを利用者に購入していただいています。装置にカードを入れると、お客様情報をデータセンターに送ります。その通信にRoute7を使っています。現在スポーツ施設を中心に、150枚ほどのSIMを利用していて、順次拡大中です。

課金装置のハードもソフトも作ったのですか?

そうです。弊社は、コンサルティングを行っていたのですが、1年半前から新規事業としてモノ作りを始めました。私は前職もモノ作りをしていて、販売したらお客様との関係が途切れてしまうことに疑問を持っていました。そんなとき、モノやシステムにIoTとクラウドの概念を取り込めば、管理運営という形でコミュニケーションを取りながら、継続してお客様に貢献できると考えたのです。
そんなビジネスモデルを目指して、IoTクラウドシステム「Schon Wolke(シェーン ヴォルケ)」が生まれました。ドイツ語で「美しい雲」という意味です。現在、ほぼ全員技術職で、電気、機構、ソフト、システムもできるので、開発から量産まで一括して行っています。本体も設計して板金屋さんに発注し、社内で組み立てと検査、梱包、発送までやります。IoT事業者は、システムだけ、ハードだけ、モジュールだけという会社が多いのですが、我々の強みは全部できることですね。
Route7で送られて来た各店舗のデータは、シェーンヴォルケに入りビッグデータになります。どんなお客様が、どのくらい購入しているかCSVですぐに出せるので、売上げの分析ができます。喜ばれたのは、施設側でもドリンクが購入された曜日や時間帯などが、リアルタイムで分かることと、売上集計もできることです。

利用者、施設、管理者の三方に喜ばれるシステム

他には、どんな開発をされていますか?

先日発表した、日本初のプロテインドリンクマシンのIoT課金システムを開発しました。水素水サーバーで便利さを実感された施設から、リクエストがあったのです。本体は大手メーカー製ですが、ベースに海外製の機械を使っていて、通信の規格が日本と違うのです。そこで独自に電気の波形を調べて、課金システムにつながるようにしました。
装置やIoT課金システムの導入は、ドリンクが売れるので飲料メーカーが負担し、スポーツ施設には費用負担がありません。無料でマシンを導入でき、毎月自動的に売り上げが入ります。利用者にとっても便利なので、他の自販機よりも確実に収益が上がるビジネスモデルになっています。

利用者様もスムーズに使われていますか?

海外は紙幣価値が低いのと、偽札が出回っていたり、汚いお札が読めなかったりするので、キャッシュレス化が進んでいます。逆に日本は、紙幣価値が守られているのでキャッシュレス化が遅れているのです。特に年配の方は、現金主義が多いです。しかし、スポーツ施設は、引き落としの月会費制が浸透しているので、このシステムがスムーズに受け入れられています。
ドリンクの購入額は施設によって異なり、クラウド上で設定できます。例えば、「○日の来場者は1杯無料」などのキャンペーンも、カードをかざすと自動付与できます。これは私共の特許技術で構築しています。そういう細かい設定は現場で行っていましたが、Route7を使って、ネットワーク経由でリモート操作できるようになりました。
また、マシンのメンテナンス担当も、以前は訪問してフィルターなどをチェックしていましたが、販売数量が分かるので予測を立てて行動できます。こういう仕組みになったので、売って終わりでなくデータ分析をして、さらに収益が上がるよう一緒に検討をする、継続的なお付き合いができるようになりました。

セキュリティポリシーの厳しい会社にも対応

Route7を知ったきっかけは何ですか?

この課金システムを展示会に出展したとき、Route7の営業の方に声をかけられました。そのときは、99%他社SIMに決めていたのですが、すごい熱意で「御社のプランに合わせます」と言われ、翌日他社よりやや安い提案をいただきました。
それだけだと決めかねたでしょうが、導入を進めるにあたり、お客様から技術的な要望が出て来ました。セキュリティです。スポーツ施設は大企業の子会社が多く、セキュリティポリシーが厳しいのです。Route7は、「特定接続サービス」や「固定IP接続」などで、セキュリティの強化ができます。そういう機能は、他社にはほとんどなかったので採用しました。
選んで良かったのは、SIMの発行が早いです。大手だと30日以上掛かっていたのですが、現在は発注から届くまで10営業日くらいです。手間のかかるオプション作業も依頼しているのに、1/3以下になっています。我々も新規事業を立ち上げ、Route7も立ち上がったばかりで、気持ちが分かり一緒にやっていけるという感覚がありました。

MyRouteマネージャーは使っていますか?

使っていますよ。SIMの管理が一目でできます。課金装置に入れる標準SIMと、タブレットに入れるマイクロSIMの2種類を使っていますが、即座に各店舗の情報量や料金が分かります。
また、我々は通信が切れることを前提にIoT機器を作っていて、装置側で定期的にチェックしてリトライをかけています。通信が切れた原因が、ルーターか機械か配線か、SIMなのか通常分からないのです。Route7がインターネットとつながっているかは、MyRouteマネージャーで分かるので、問題の切り分けが早いです。


今後はどういうビジネスを考えていますか?

少数先鋭なのでむやみに事業拡大するのではなく、シェーンヴォルケを中心としたシステムをどう活用するかを考えています。スポーツ施設もドリンクだけでなく、様々なソリューションを提供して行きたいと思っています。
例えば、足湯コーナーのゲートが、足湯会員カードだけで開くようにするとか、スポーツ施設は手ぶらが目標なので、最終的には生体認証にしたいという話も出ています。まだ駆け出しですが、施設の要望をかなえることで、長いお付き合いをしていきたいです。

株式会社シェーン
所在地  神奈川県相模原市中央区淵野辺4-20-14清水ビル3F
設立   平成22年8月24日
URL   http://www.schon-sys.co.jp
取扱品目・事業内容
IoT技術関連製品の開発、設計、製造、販売
精密機器・機械・電気・ソフトの開発、設計、製造、販売

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